先日、「国分寺まつりIN遠江」に、来賓としてお招きにあずかったので、行って参りました。また、青年会議所会員として、片づけ等のお手伝いもいたしました。かつて、磐田市にあった遠江国分寺。そして、現在の磐田駅付近に県庁にあたる遠江国府、国分尼寺もありました。遺跡の保存状態が良く、全国の国分寺のなかでもたった3か所しかない国の特別指定史跡となっています。晴天に恵まれ、とても気持ちのよい時間を過ごすことが出来ました。国分寺が建っていたくらいですから、きっとパワースポットなのでしょう。
この国分寺跡地に、「国分寺七重の塔を再建しよう」という動きがあります。私は基本的に賛成ですが、このことについて、私の考えを申し上げたいと思います。この地に七重の塔を再建するには、国の法律を変えなければならないので、並大抵の努力では困難です。お金さえ集まればよい、というものではありません。
このことから「国の法律に従えばできもしないことを言っている」「集めた募金はどうするのか」と冷ややかに批判する人がいます。しかし、私は、法律は人間が作ったものであり、確かにハードルは高いけど、議連を作って、法律を改正すればよいと思っています。今の法律なんて、所詮、せいぜい明治以降のもの。江戸時代にはそんな法律そのものがなかったのです。何もショッピングセンターを創る訳ではないし、復元を意図するものであれば、全否定すべきではない。設計図がないとか、絵図がないとか言いますが、仮に絵図や設計図があって再建された平城京朱雀門など、本当に当時の再建であるなど、100%の証明は不可能ではないでしょうか。このまま、あの公園を空地のままにしておくことに何の価値が有るのでしょうか。私は、それくらいのロマンを持って、再建に向けて、意識ある人たちが行動することは、素晴らしいことだと思います。政治には、冷徹・冷静な計算が必要ではあるものの、一方で、夢やビジョン、情熱が必要だというのが私の信条です。
一方で、安易に「お金さえ集まれば、再建できる」と言うことも慎むべきです。私が現職国会議員のときに、現行の法律では再建は不可能、法改正が必要という説明を聞きつけた、ある人物が「小山さん、そういうことは言わないでください」と圧力をかけてきました。
私は正直に事実を話し、そのうえで再建をめざしていくべきと考えているのですが、この人物は、おそらく状況を理解した上で、安易に再建が可能と今まで吹聴して来たので、不都合な真実が分かってしまうことを恐れたのでしょう。「武士の情け」で敢えて名前は出しませんが、この人物は、他の事柄についても同様な言動をしているように見受けられます。政治家というのは、こういう耳触りの良いことだけを言って歩くようなことはしてはならないというのが私の信条です。