国会は、3月2日に予算案が衆議院を通過し、現在、参議院にて審議が行われております。
3月11日には、災害対策特別委員会も開かれ、中井大臣の所信表明も行われました。
次回の委員会では、静岡県で関心の高い東海地震に関する地震財特法も審議される見通しです。
ところで、あまり自民党さんのことを書くと、「与党になったのに批判するな」と言われますので、あまり書きたくありせんが、ちょっとだけ書かせていただきます。
自民党さんは、テレビカメラが審議状況を撮っている委員会(予算委員会など)には出席するけれども、そうではない委員会は審議拒否したり、また、首相が出席するためテレビカメラが入った財務金融委員会では、テレビカメラのいるうちは全員が出席し、テレビカメラが帰ってしまったら全員退席してしたり、恥ずかしくないのかな、と思ってしまいます。また、さすがに驚いてたのは、議長の不信任案や議院運営委員長の不信任案を出し、議長の議事運営を口をきわめて批判したうえで、「堂々と議論しよう。国会を議論する場にしよう」と演説した当の本人が、その後の高校の無償化法案の審議について退席したりと、その感性の不正直さに、さすがに呆れてしまいます。これほど欠席の多い、また欠席率の高い党はほかにありません。野党さんの中でも少し愛想を尽かされているように感じます(議長不信任案では、公明党さんも採決に棄権しました)
今日の災害対策特別委員会でも、最後まで審議に参加していた議員はたったの一人でした。こういうことはマスメディアを通じてもなかなか報道されません。すべての自民党の議員さんが上記のようだ、というわけではありません。私も参議院のかたで、立派な議員さんを存じ上げています。でも、上記のような議員が多い、ということです。
最近、自民党の議員さんの中でも、公然と小泉・竹中政治を批判する議員が多くなってきました。先日も与謝野さんが財務・金融委員会の質問の中で、公然と小泉・竹中政治を批判し、私もびっくりしました。さらに、他の自民党の委員さんもそれに追随し、「そうだ、そうだ、おれたちは健全な保守勢力だ」というような気勢をあげていらっしゃいました。
一時期、民主党が、右から左までいる、と言われた時期がありましたが、自民党さんも、今、路線対立が目立ってきているようです。それは、市場原理至上主義、小泉・竹中政治に対する評価といったところが違いになっているようです。小泉・竹中政治が間違いであった、格差を広げてしまったと考える伝統的な「保守」、社会民主主義的な考えを持つ人と、むしろ小泉・竹中政治の「改革(私は改悪と思っていますが)」を福田さん、麻生さんが後退させてしまったことが間違いであるいう考えを持つ人と路線対立は激しいようです。
自民党さんのことを書いてしまいましたが、民主党も含めて、公と民の役割分担をどう考えるのか、市場の役割をどう位置付けるのか、市場原理主義をどう評価するのか、小泉・竹中政治をどう評価するか、といったことは、今の政治の大きな対立軸になるような気がします。このことは経済に対する認識にとどまらず、各政治家の哲学、社会観、宗教観をも問われているように思います。