みなさん、こんにちは。
近年、環境にやさしい、エコ商品が好まれるようになり、鳩山内閣もCO2の25%削減を打ち出してから、一層、環境に対する関心が高まっているように思います。
しかしながら、環境にやさしい、エコだ、といわれるものの中に、ずいぶんと本質的なことが見落とされているケースもあるように思います。
たとえば、太陽光・太陽電池。
日本の太陽光発電可能な全世帯数は1700万戸ですが、そのすべてに太陽光パネルを取り付けても、原子力発電の原子炉5基分にしかあたりません。
中東遠地区を例にとれば、旧浜岡町の面積すべてに太陽光発電パネルを敷き詰めても、原子炉1基分にしか相当しないのです。
しかも太陽光パネルは、使い終わった後、産業廃棄物となってしまいます。後処理も大変なのです。
確かに研究開発が進められること、技術を進歩させていくことは大事です。
しかしながら過大な期待は持つべきではないと思います。
加えて、見落とされているのが太陽熱利用です。
太陽のエネルギー利用、というと太陽光ばかりに関心が集まりますが、熱効率の点では、太陽熱利用のほうがはるかに効率が良いのです。
太陽熱利用は、主には温水利用や、空調等ですが、あまりに誤解が多く、評価も低い状態です。
太陽熱利用の開発者の方が「まだやっているんですか?」といわれることが多く、がっかりすることもある」とおっしゃっていたことが印象的でした。
さらにエコの誤解のもうひとつの例がハイブリッドカーの幻想です。
結論から申し上げれば、おそらくハイブリッドカーよりも軽自動車の方が、はるかにCO2排出量が少ないでしょう。
ハイブリッドカーは、蓄電をするため、どうしても排気量が大きくなります。
環境省が定めた計測方法により、1Lのガソリンでどれだけ走るのか(燃費)で、その性能が図られるのですが、軽自動車よりも燃費のわるいハイブリッドカーが多々あります。
そのうえ、軽自動車よりも燃費が良いといわれているハイブリッドカーでさえも、実質の実態の燃費については、ケースバイケースではないか、むしろ、軽自動車の方が燃費が良いのではないかと思わざるを得ないのです。燃費は、環境省が定めた計測方法に基づいて計算されますが、その計測方法以外の走行をした場合には、まったく違った燃費がはじき出されるからです。
環境省の計測方法は、ゆるやかに走り出し、一定の走行を行い、停止することとなっておりますが、この条件と異なる走行、たとえば高速道路をずっと走る場合などでは、いわゆるエコカーの優等生の車などより、軽自動車の方がはるかに燃費が良くなるのです。
ちなみに、このような誤解があるにもかかわらず、ハイブリッドカーが、CO2排出削減に同様かそれ以上に貢献している軽自動車への減税幅よりも大きいことは不公平・不公正と言わざるをえないように思います。
このような常識の誤解、マスコミを通じたイメージの盲点には、気をつけていかなければならないと思います。